簡単に倒せるし簡単に立てられる極小のブロンズ像。

モチーフはBLM運動によってテネシー州で破壊されたEdward Carmackの像。テネシー州は再建することを公表したが、地元出身である歌手のテイラースウィフトがTwitterで批判した事が話題になった。

この事について自分はどちらが正解なのか明確には答えられない。(暫定的な答えはあるけど、物事は立場によって見え方が変わる。)

この件以外でも、"賛成か反対か" 両極端な答えを求められる問題は最近多いように思う。議論を交わして変革していく事は大賛成だが、時に白熱した議論は分断を助長する。 どちらにつくかを決めかねて答えられないこともあるし、一度答えたら意見を変えられないような窮屈な雰囲気もある。

恒久性を求められる彫刻と違って、この像は簡単に倒せるし簡単に立てられる。(2020年12月)

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ちょうど3年前に書いた《easy fall, easy stand》のテキストを読み返すと、当時よりも事態はより難しい方向に進んでいると感じる。TwitterはXになり、tweetはpostとして明確なメッセージ性を帯びたし、戦争やさまざまな問題は過熱し先が見えない。

簡単なことが簡単ではない。そんなことを突きつけられる毎日だが、本展では窓際でのささやかな意思表示を試みる。

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＊余談だが本展タイトルはヱヴァンゲリヲン新劇場版のサブタイトルから取っている。作中では主人公の成長/物語の進行によって(not)が外れる。

:破「You can (not) advance.」

:Q「You can (not) redo.」

 

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